「洋書に挑戦してみたい。でもどれから読めばいい?」
英語多読を始めて10年以上経ちます。最初は同じ悩みを持っていました。試しに買った洋書を開いたら知らない単語だらけで30ページで挫折、というのを何度繰り返したか。
そこで気づいたのが「最初から普通の洋書に手を出すのは難易度が高すぎる」ということです。段階を踏む必要があります。
- 多読とは:辞書を引かずにたくさん読む
- STEP 1:まずはラダーシリーズで「洋書を読み切る体験」を積む
- STEP 2:英語多読におすすめの洋書8冊(TOEIC 400点前後)
- ① James and the Giant Peach(ロアルド・ダール):最初の一冊はこれ
- ② Number the Stars(ローイス・ローリー):語彙の使い方が丁寧
- ③ Charlotte's Web(E.B. ホワイト):読みながら英語が学べる仕掛け
- ④ Mr. Popper's Penguins(リチャード・アトウォーター):軽く楽しく読める
- ⑤ Holes(ルイス・サチャー):章が短くてとにかく読み進めやすい
- ⑥ My Side of the Mountain(ジーン・クレイヘッド・ジョージ):自然・アウトドア好きに
- ⑦ Hatchet(ゲイリー・ポールセン):描写が明快でリズムよく読める
- ⑧ Island of the Blue Dolphins(スコット・オデール):このリストで最も難しい傑作
- 挫折しないための多読のコツ
- まとめ:ロードマップを整理すると
多読とは:辞書を引かずにたくさん読む
多読の基本ルールはシンプルです。
- 速く読む
- 日本語に訳さず、英語のまま理解する
- 辞書をなるべく使わない
知らない単語に出会っても、いちいち止まって辞書を引かないこと。文脈から大意を掴んで読み進めることが大切です。これを繰り返すうちに「英語脳」が育ち、英語を英語のまま、頭から処理できるようになっていきます。
TOEICのリーディングパートは1分間に150語前後のスピードが求められます。辞書を引きながらでは到底追いつきません。多読はこの速読力を自然に鍛える最も効果的な方法の一つです。
・STEP 1:ラダーシリーズ(TOEIC 300〜400点向け)Level 1・2 おすすめ6冊
・STEP 2:英語多読におすすめの洋書(TOEIC 400点前後向け)8冊
・挫折しないための多読のコツ
STEP 1:まずはラダーシリーズで「洋書を読み切る体験」を積む
TOEIC300〜400点台の方が最初から普通の洋書に挑戦しても、ほぼ間違いなく挫折します(経験済みです)。まずはラダーシリーズという多読専用教材から始めることをおすすめします。
ラダーシリーズとは、IBCパブリッシング社が出版する英語学習者向けの多読教材です。「はしご(ladder)を一段ずつ登る」という名前の通り、レベル1〜5まで段階的に語彙数が増えていきます。
| レベル | 使用語彙数 | TOEIC目安 | 英検目安 |
|---|---|---|---|
| Level 1 | 約1,000語(中学英語) | 300〜400点 | 4級〜 |
| Level 2 | 約1,300語 | 400〜500点 | 3級〜 |
| Level 3 | 約1,600語 | 500〜600点 | 準2級〜 |
Level 1・2では巻末に全単語の意味が掲載されています。辞書不要で読めるのが初心者に嬉しいポイントです。
ラダーシリーズ Level 1 おすすめ(TOEIC 300〜400点)
Level 1は中学校で習う約1,000語だけで書かれています。英語初心者でも読み切れる薄さと挿絵が特徴です。「とにかく1冊読み切る体験」を積むために、まずはここから始めてください。
① Beauty and the Beast(美女と野獣)
知っているストーリーから始めるのが多読の鉄則です。美女と野獣は内容を知っている人が多く、知らない単語があっても文脈から意味を掴みやすい。ディズニー版とはストーリーが少し違うのも発見の一つです。
② Grimm's Fairy Tales(グリム童話)
ヘンゼルとグレーテル、かえるの王子など、馴染みのある童話が複数収録されています。短編集なので1話ずつ区切って読め、「1話読み切った」という達成感を積み重ねやすいのが初心者に向いています。
③ Andersen's Fairy Tales(アンデルセン童話)
人魚姫、裸の王様、みにくいあひるの子など、アンデルセンの代表作3編を収録。グリム童話と同じく短編で読みやすく、ストーリーを知っているので英語への集中度が高まります。
ラダーシリーズ Level 2 おすすめ
Level 2になると語彙数が約1,300語に増え、ストーリーも少し複雑になります。Level 1を数冊読んで慣れてきたらステップアップしましょう。
④ The Little Prince(星の王子さま)
Level 2の中で最もおすすめしたい一冊です。「大切なものは目に見えない」という哲学的なメッセージは、英語で読んでこそより深く響きます。会話文が多くリズムよく読めますが、内容の読解力は必要です。先に日本語版で読んでから挑戦すると理解が深まります。この作品、筆者が初めて触ったラダーシリーズです。
⑤ Roman Holiday(ローマの休日)
映画を観たことがある人に特におすすめです。ストーリーを知っている状態で読めるので語彙が分からなくても内容が掴みやすい。簡単な表現でここまでロマンスが描けるのかという発見が自信につながります。
⑥ The Adventures of Tom Sawyer(トムソーヤの冒険)
いたずら好きな少年トムの冒険話。テンポよく読めて飽きません。私は日本語訳で読んでラダーシリーズを読みましたが、原作がとにかく面白い。無人島、漂流ものが好きな方におすすめです。英語版との比較も楽しめます。
STEP 2:英語多読におすすめの洋書8冊(TOEIC 400点前後)
ラダーシリーズを数冊読んで「英語で読む感覚」が掴めてきたら、やっぱり原書読みたいですよね?私は根っからの読書好きでして、ラダーシリーズで満足できず
どうしても原書に挑戦したかったのです。
ここでは、当時TOEIC400前後だったころの私でも、辞書引きまくって完読するまでできた、9〜13歳向けに書かれた英語圏の児童書を紹介します。語彙は平易でも内容は大人でも十分楽しめます。
子供向けの表現が独特で学校教育の範囲で勉強していた人には最初、ハードルが高く感じるかもしれませんが、複雑な文法表現がないため語彙さえ分かればなんとかなります。
① James and the Giant Peach(ロアルド・ダール):最初の一冊はこれ
「チャーリーとチョコレート工場」のロアルド・ダールが書いた作品です。意地悪な叔母たちのもとで暮らす少年ジェームズが、巨大な桃の中に入って虫たちと冒険するファンタジー。このリストの中で最も簡単で、挿絵あり・章が短い・ダールの文章が巧みで飽きさせないという三拍子揃っています。
洋書に不安がある方はここから始めてください。
私が子供の頃から凄く好きな作品です。
映像作品も出ているので、関心のある方は映画から入ると尚、身になりやすいです。
② Number the Stars(ローイス・ローリー):語彙の使い方が丁寧
第二次大戦中のデンマークを舞台にした歴史フィクション。ユダヤ人の親友を守るために少女の家族が奮闘する物語です。シリアスなテーマですが英語は明快です。
この本の特徴は語彙の使い方が親切なこと。「stocky(がっしりした体格)」「lanky(ひょろ長い)」などの単語が出てきたとき、物語の文脈が意味の理解を助けてくれます。ニューベリー賞受賞作。
③ Charlotte's Web(E.B. ホワイト):読みながら英語が学べる仕掛け
豚のウィルバーと蜘蛛のシャーロットの友情物語。英語圏では最も有名な児童書の一つです。
この本が多読に向いている理由は、著者の書き方にあります。少し難しい単語が出てくると、次の文でその意味を自然な形で説明してくれるんです。例えば「runt(小さくて弱い)」という単語が出たあと、すぐに別のキャラクターが「それって小さくて弱いってことでしょ」と言う。読みながら英語を覚えられる構造になっています。
ラストは泣けます。
④ Mr. Popper's Penguins(リチャード・アトウォーター):軽く楽しく読める
南極からペンギンが1羽届いた男の話が、どんどん増えて最終的に12羽になるコメディ。文は短く、語彙は基本的で、文法も複雑ではありません。「頭が疲れるような英語は今日は嫌だ」というときにぴったりの軽い一冊です。映画もあるので読んだあとに映像で答え合わせができます。
⑤ Holes(ルイス・サチャー):章が短くてとにかく読み進めやすい
濡れ衣で少年院に送られた主人公スタンリーが、毎日穴を掘らされるというミステリー。「なぜ穴を掘るのか?」という謎が読み手を引っ張り続けます。
この本が初心者に特におすすめな理由は、章の短さです。2ページで1章が終わることも珍しくない。「3章読んだ」という達成感が積み重なり、読み続けるモチベーションになります。
⑥ My Side of the Mountain(ジーン・クレイヘッド・ジョージ):自然・アウトドア好きに
ニューヨークの過密アパートから逃げ出して山の中で暮らす少年の冒険。木をくり抜いた家に住み、タカを訓練して狩りをする。一人称(I)で語られるので直接的で読みやすいです。「自由に生きたい」という感覚は大人でも十分共感できます。
⑦ Hatchet(ゲイリー・ポールセン):描写が明快でリズムよく読める
小型飛行機が墜落し、カナダの荒野に一人取り残された少年の生存記録。手に持つのは母親からもらった手斧(hatchet)1本だけ。火起こし・食料確保・野生動物との戦い。
この本は会話が少なく、行動の描写が中心です。「He hit the rock. He saw a spark.(彼は石を叩いた。火花が見えた)」という短くてリズムのいい文体なので、英語の難しさよりストーリーに引き込まれます。
⑧ Island of the Blue Dolphins(スコット・オデール):このリストで最も難しい傑作
カリフォルニア沖の島に18年間一人取り残された女性の実話をもとにした小説。鳥の羽で服を作り、野生の犬と共に生きる。このリストの中では語彙が最も高度で、テーマも深い。先に①〜⑦を読んで英語多読に慣れてから挑戦してください。読み終わったとき、確実に英語力が上がった実感があるはずです。
挫折しないための多読のコツ
知らない単語を全部調べない。
1ページで分からない単語が5個以上あるレベルは難しすぎます。3〜4個なら文脈で意味を推測して読み進める練習になります。1個以下なら少し易しすぎるかもしれません。
知っているストーリーから始める。
美女と野獣、星の王子さま、ローマの休日など、日本語版で内容を知っている作品は英語の理解を物語の知識が補ってくれます。
「全部理解しなくていい」と決める。
英語圏の子供たちも最初から全部理解して読んでいるわけではありません。大意が掴めていれば十分。完璧主義は多読最大の敵です。
ページ数が少ないものから始める。
ラダーシリーズのように100ページ以下の本で「読み切った」という体験を積み重ねることが、継続の鍵になります。
まとめ:ロードマップを整理すると
TOEIC300〜400点の方に向けた洋書多読のロードマップをまとめます。
| ステップ | 対象レベル | 何を読むか |
|---|---|---|
| STEP 1-A | TOEIC 300〜400点 | ラダーシリーズ Level 1(美女と野獣・グリム・アンデルセンなど) |
| STEP 1-B | TOEIC 400〜500点 | ラダーシリーズ Level 2(星の王子さま・ローマの休日など) |
| STEP 2 | TOEIC 400点前後 | 英語児童書(James and the Giant Peach → Holes → Hatchet など) |
大切なのは順番です。いきなり洋書に手を出して挫折した経験がある方ほど、ラダーシリーズで「読み切る体験」を積むことが近道になります。
英語多読は、3冊読めば慣れ、5冊読めば自信がついてきます。焦らず、楽しめる一冊から始めてみてください。
次のステップに挑戦したいという方は以下もご参考ください。







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